豪勇ロイド
  • 原題:GRANDMA'S BOY
  • 監督:フレッド・ニューメイヤー
  • 脚本:ハル・ローチ/サム・テイラー/ジーン・ハヴェツ
  • キャスト:ハロルド・ロイド

  • 製作年:1922年
  • 製作国:アメリカ
  • 『豪勇ロイド』これはロイドでナンバーワン!一番立派な作品ですね。

    たくさんたくさんロイドには名作有ります。もう高所恐怖症が高い高いビルに上がって行くそれも見事なロイド。ロイドはたくさん良いの有りますけど、この『豪遊ロイド』は勉強になるの。いかにも見事な『豪勇ロイド』は映画の見事なロイドの代表作品ですよ。

    グランドマーボーイ、おばあちゃん子と言うのね。で、おばあちゃん子、皆さんもおばあちゃんに可愛がられたお坊ちゃんお譲ちゃん、いらっしゃいますか?その人達は本当に大人しくて大人しくて本当大人し過ぎるんですね。おばあちゃん子はそういう風に非常に時代遅れだけれども可愛がられたその可愛がられた感じが見事に出るのね。おばあちゃんの子は可愛がられて。このロイドの『豪勇ロイド』のグランドマーボーイおばあちゃん子、気が優しいんだけど内気内気。

    おばあちゃんが「おまえ、どうしてそんなにね、めそめそしているの?おまえのおじいちゃんは偉かったんだよ。」何てね写真持ってくんの。「お父ちゃんはね、お前のおじいちゃんはね、南北戦争で勇士だったんだよ。見てごらん、勲章いっぱいつけているだろう?」「おじいちゃんそんなに偉かったの?」「あたりまえよ、おじいちゃんは敵の中に飛んで行ったんだよ。」「何でそんな勇気あったの?」「誰にも言わない?内緒だよ。」「うん。」箪笥の奥から何か筒の物持って来たの。で、風呂敷開けたの。「何それ。」木切れなのね。「内緒だよ。これを持っていたら誰にも負けないのよ。おじいちゃんこれ持っていたから、もうどんどんどんどん敵の弾の有る所飛んで行ったの。これポケットに入れとったらね、弾が当たらないの。」「へえ~、そんな木切れか。」「勇気の木なの。さあお前今日からこれ持っていなさい。」「ありがとう、おばあちゃんありがとう。」ロイドがだんだんだんだん変っていったのね。ロイドは胸張って「おはよう、さよなら。」と言える様になったのね。「おばあちゃん、あの木はええな。よくやるな。」と言うのでロイドがおばあちゃんに何度も何度もお礼言ったの。「おばあちゃん、これパラソルじゃないの?」「うん、パラソルの柄が無いだろう。」「うん、どうしたのこれ。」「お前にやったあの木切れ、パラソルの柄なんだよ。あれお前に騙してやったんだよ。だから何にもお前あれは勇気の木でも何でも無いんだよ。お前は勇気と思ったからやれたんだよ。人間は何でもやろう!信じたらやれるんだよ。」「おばあちゃん、そうかわしな、本当にあれを信用したな。けど勇気が本当に出てたな。おばあちゃんありがとう。」言う所で終わるんだけどロイドの映画、あの頃のアメリカ映画はそういう映画多かったのね。『カム&ゲット・イット!』来て掴め!そういう映画多かったのね。

    という訳でロイドの映画はそんなの多かった。アメリカの言葉でね“ドリーム カム トゥルー”って言うのあるでしょ。有名な言葉で“夢は必ず来る”。そういう訳であの頃のロイドの映画にかかわらずアメリカ映画は随分僕に教育してくれましたよ。

    【解説:淀川長治】