ジャズ・シンガー
  • 原題:THE JAZZ SINGER
  • 監督:アラン・クロスランド
  • 脚本:
  • キャスト:アル・ジョルソン/li>
  • 製作年:1927年
  • 製作国:アメリカ
  • 『ジャズ・シンガー』 皆さん、ジャズ・シンガーってご存知ですか?ジャズの歌い手ですね。けど、これは、映画の歴史の中で、みんなが勉強して、勉強して、一番最初に勉強するのが『ジャズ・シンガー』。

    というのは、トーキーの第一回作品なんですね。映画はサイレントだったの。ずっとサイレントで、トーキーになった時、大正12年頃、トーキーになりましたの。フォノフィルムと言いましてね。それを、僕、観に行ったのね。古川ロッパさんと一緒に並んで、観たのね。

    フォノフィルムと言うのがあったの。そしたらね、最初に映ったの。真っ暗の中でカァーっと音がするの。それがね雑音が、ひどい雑音なんで、みんな手叩いたの。音がするーって喜んで、馬鹿だから。

    それで、バイオリン弾いてる人の、手が映ったら、ピーン、ピーン、ピーンと音がしたの。わぁ~凄いな~。 ピアノが映った。ピアノがピンポン音がしたの。大統領の演説も、ちゃんと出たの。凄いな~って言って、観たんですけど、済んだ後でロッパさんが「もう淀川さん、映画はお終いだな。」僕も、そうだね~なんて言った事あるのね。

    と、やがて色々あって、トーキなってきました。けど、最初トーキーはワーナーブラザーズがレコード式のトーキー作ったのね。これが、まず最初。で、ワーナーはもう倒れそうになったのね。経済的に弱って。ところが、ワーナーは『ジャズ・シンガー』これ、発表して、いっぺんに、いっぺんに、大成金になったのね。『ジャズ・シンガー』は、そういうトーキー第1回作品です。

    アル・ジョルスンいう人が主演でね、見事な、見事な、映画ですけど、オールトーキーと言うんじゃ無いんですの。三分の一が音がするの。後はサイレントだったんですよ。 けれども、当時、その三分の一の音に、ビックリしたんですね。

    もう、見事な、見事な、アル・ジョルソンの声、歌、それに驚いて、驚いて、みんながビックリして、『ジャズ・シンガー』は大儲けの大儲けした。見事な、見事な、トーキー記念作品でありますよ。

    この映画で、お母さんが、もう本当にね、この息子を大事に、大事にしてたのね。お父さんは、そんな歌い手にならない!って怒ったのね。そうして、歌った最初が、“マイ マミー”“お母さん”って歌だったのね。この“マイ マミー”がえらい評判でね、凄い人気なってね。アル・ジョルスンもこの作品で、いっぺんに有名になりました。

    で、アル・ジョルスンは、この映画だと、色々出ましたけど、これで、いっぺんに有名になりまして、『ジャズ・シンガー』は、本当にアル・ジョルスンの本当の代表的、生涯の、代表的作品になりましたね。

    【解説:淀川長治】