ビッグ・パレ―ド
  • 原題:THE BIG PARADE
  • 監督:キング・ヴィダー
  • 脚本:ハリー・ベーン
  • キャスト:ジョン・ギルバート

  • 製作年:1925年
  • 製作国:アメリカ
  • 『ビッグ・パレード』、これはサイレントの映画ですよ。もうサイレントで戦争映画のナンバーワンが『ビッグ・パレ―ド』

    誰でも戦争映画というと『ビッグ・パレ―ド』と昔はそう評判の超大作なんですね。で、キング・ヴィダーが監督しています。で、キング・ヴィダーいうのはね、叙情派、優しい映画撮る人なのね。それが『ビッグ・パレード』、この大進軍撮るというので評判になりました。『ビッグ・パレード』、『大進軍』とも言いました。大いに進む軍。

    で、『ビッグ・パレ―ド』の一番キング・ヴィダーらしい所はどこかいいますとね、もう見渡す限りに兵隊がどんどんどんどんどんどんどんどん。進軍するんですね。ずーっと移動するんです。キャメラを、その移動がすごかったのね。それが『大進軍』まさにその通りのキャメラタッチで、素晴らしかった。

    で、『ビッグ・パレード』はサイレントの代表作品で、MGMは大いに売りました。これは、レネ・アドレーとか、それから良い役者並んでたくさん出て、ジョン・ギルバート並んで出たんですけど、これを観てフォックスが「何くそ、俺の所も撮ってやる」と言って撮ったのがラウール・ウォルシュの『栄光』だったんですね。これはもうおふざけの、兵隊がみんな、みんなおふざけの男性映画だったんですね。『ビッグ・パレード』は第一次大戦でアメリカの兵隊さんと、フランスの娘さんが仲良くなって、仲良くなって、仲良くなる映画なのね。この、うーんフランスの娘さんが別れんのを泣いて泣いて、泣くのね。けれどもアメリカ兵隊は行かねばならない。移動、どんどんどんどんアメリカに帰るトラック、その一番後ろのトラックに腰かけているのがアメリカ兵隊ね。それをフランスの娘が追っかけて追っかけて、「あんた、行くの、あんた、行くの、あんた、行くの」と追っかける所がクライマックスの又、良さね。これはキング・ヴィダーのタッチね。で、大進軍は非常に素晴らしい戦争ものだけど、印象はそういうものだね。それで、キング・ヴィダ―らしい映画でしたよ。

    という訳で、キング・ヴィダーの『ビック・パレード』は、もう代表作品、戦争ものの代表作品、これに対抗したのが、ラウール・ウォルシュの『栄光』でしたね。で、『栄光』の方は、もう暴れん坊で、暴れん坊で兵隊も兵隊も全部好色人種で、皆が勝手な事ばっかりしている、無茶苦茶に暴れん坊の、兵隊何くそ馬鹿野郎、ゆううような映画だね。で、大進軍に対抗したのがこれですね。

    『大進軍』はもうサイレント映画、今日までのサイレント映画、全部のサイレント映画、今日までと言えませんね。サイレント時代の今日までの映画で一番代表的な戦争映画ですよ。第一次大戦ですよ。というわけで、この映画観ますと、本当に兵隊の辛さと面白さがあふれていました。で、『ビック・パレード』これは本当に戦争映画、あらゆる戦争映画でナンバーワンの代表作品ですよ。



    【解説:淀川長治】