THE BIRTH OF A NATION
米国史を映像化した、D・W・グリフィスの超大作。
南北戦争とその後の時代の波に翻弄される二つの家族を軸に、アメリカ国家誕生の歴史を二部構成で活写。黒人奴隷と彼らの解放、南北戦争、リンカーン暗殺、KKK…、今なおアメリカに重たい影を落とす歴史の暗部を叙事詩的に描きだしていく。
クロスカッティング、クローズ・アップ、フラッシュバックなどの映像技法は、世界映画史の基礎として高い評価を得ている。しかし、一方で、白人の視点のみで構築された物語は非常に差別的であり、白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)を英雄視し黒人を完全な悪役として描写したことは大きな問題としてNAACP(全米黒人地位向上協会)などから、公開当時に抗議の声があがり、大規模な上映中止運動が行われた。本作品は「アメリカ映画最大の恥」とされながらも、100年以上も強烈な存在感を放ち続けている。
監督: | D・W・グリフィス |
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脚本: | D・W・グリフィス、フランク・ウッズ |
撮影: | G・W・ビッツァー |
編集: | D・W・グリフィス、ジョセフ・ヘナベリー、ジェイムズ・スミス、ローズ・スミス、ラオール・ウォルシュ |
音楽: | ガレーシュカ・モラヴィオフ |
出演: | リリアン・ギッシュ/メエ・マーシュ/ヘンリー・B・ウォルソール、ミリアム・クーパー/ラルフ・ルイス/ハワード・ゲイ/ドナルド・クリスプ ほか |
製作年: | 1915 |
製作国: | アメリカ |
上映時間: | 188分 |
映像色: | モノクロ(染色) |
字幕: | 日本語 |
音声: | サイレント(音楽付き) |
規格: | 二層 |
画面サイズ: | スタンダード |
受賞歴: | 1952年「映画批評家が選ぶベストテン」第24位 1992年「映画批評家が選ぶベストテン」第61位 1998年「アメリカ映画ベスト100」第44位 2000年「20世紀の映画リスト」第14位 2010年「エッセンシャル100」第81位 |